仕様はよく確認しないとね...
わが家にある自家用車(軽自動車)に取り付けられているカーナビは、KENWOOD 製の MDV-D406BTW という製品です。この記事では、このカーナビの機能についての行き違いについて書き連ねますが、要約するとタイトルの通りです。
MDV-D406BTW はどんな製品?
商品説明のページには、どのようなモデルなのかは表記されていませんが、以下のニュース記事によれば、
- フルセグ・Bluetooth内蔵の「MDV-D706BTW/D706BT」
- ワンセグ・Bluetooth内蔵の「MDV-D406BTW/D406BT/D306BT」
- ワンセグ内蔵の「MDV-D306W/MDV-D306」
- Bluetooth内蔵の「MDV-D206BT」
- ワンセグ・Bluetooth非搭載の「MDV-D206」
という感じで、上から 2番目のランクの製品であることがわかります。改めて確認すると、それなりの仕様のカーナビだったようです。(^-^;
何がしたい?
これまで使っていて、手持ちの iPhone が Bluetooth で接続でき、音楽を再生できていたのですが、「これって、有線(Lightning ケーブル)で接続した方がいいんじゃない?」と思ったのです。Bluetooth 経由で接続していた場合、物理的に接続しなくてもよいメリットがあるものの、
- 外部の電波状況などで音が途切れるかも?
- 対応している Bluetooth のプロファイルやコーデックによっては、本来の音質を再現できないのでは?
といったデメリットが生じるのではないか、と思ったからです。物理的に接続するとなると、追加でオプションのケーブルを購入しなければならないのではないか?などと考えたわけです。
調べてみると...
型番から KENWOOD のサイトを調べてみると、以下のようなサポートサイトが見つかりました。その結果...
USBコネクタは標準装備!
「取付説明書」を確認すると、p.12 にカーナビ本体から 1m の USB ケーブル(先端は、USB-A メス)が出ていることがわかりました。そして、助手席のグローブボックス内を確認すると、カーナビの USB ケーブルが引き込まれていました。
KENWOOD が純正パーツとして、KCA-iP103 というものを定価 4,950円(税込)で販売していますが、KENWOOD として車載用として販売しているものであって、このケーブルでなければ iPhone が接続できないものではないようです。
⇒ 手持ちの Lightning ケーブルですぐに接続できる! 問題なし。
Bluetooth の仕様
このカーナビの仕様を確認すると、以下のように記載されていた。
プロファイルについて、「Bluetoothプロファイルの一覧 - Wikipedia」で確認すると、
- Hands-Free Profile (HFP)
携帯電話 - ヘッドセット間などで用いられる、電話の発着信や通話を行なうためのプロファイル。 - Phone Book Access Profile(PBAP)
電話帳情報を伝送するためのプロファイル。 - Advanced Audio Distribution Profile (A2DP)
デジタルオーディオプレイヤー - ヘッドフォン間などで用いられる、ステレオ音質のオーディオデータをストリーミング配信するためのプロファイル。 - Audio/Video Remote Control Profile (AVRCP)
デジタルオーディオプレイヤー - リモコン間などで用いられる、操作対象デバイスをリモコンからリモート操作するためのプロファイル。 - Serial Port Profile (SPP)
PC間において仮想シリアルポートを設定し、それらのPCを接続するために使用されるプロファイル。
という感じ。iPhone の音楽をカーナビで再生させるときには、A2DP のプロファイルを使っているようです。
音声コーデックについては、SBC と AAC の 2種類に対応しているようです。以下のサイトによれば、SBC は最も基本的なコーデックではあるものの 64~約200kbps と、高音質を求めるには難しいところ。AAC を利用できれば、最大 320kbps まで音質を向上させられそう。
ここで、上記サイトでわかったのは、接続するのが iPhone 系のデバイスであれば AAC に対応しているものの、Android 系のデバイスでは AAC に対応しておらず、対応コーデックが SBC/AAC の 2つしかないカーナビでは、iPhone 系でなければ SBC でしか接続できないことがわかりました。
⇒ 手持ちの iPhone に保存されている音楽データは、どれも 192 ~ 256kbps のデータなので、AAC を利用できる iPhone なら仕様上は問題なし。
⇒ Bluetooth が利用する 2.4GHz 帯の電波干渉が発生したときに、音質低下が生じるのは仕方がない。
仕様の最後に書かれていた「SCMS-T 対応」というのは、A2DP におけるコピー防止技術のことのようです。これによって音質が変化するものではありません。
まとめ
いろいろと心配したものの、結局のところは既にグローブボックス内に USB ケーブルが用意されていて、手持ちの Lightning ケーブルですぐに接続できることがわかりました。
また、使用しているスマートフォンが iPhone だったことで、Bluetooth で接続した場合にも AAC コーデックが利用できるので、SBC しか利用できない場合よりも高音質で再生できることがわかりました。しかしながら、Bluetooth での接続時には電波干渉が発生する場合があることは回避しようがありません。
今回、ふとした疑問から調べてみると、カーナビや Bluetooth の仕様に少し詳しくなれたような気がします。せめて、自分の所有している(もしくは、購入しようとしている)機器については、こういった仕様を確認しておいた方がいいなと思いました。
まぁ、USB ケーブルがグローブボックス内に用意されていたことぐらいは、把握しておくべきでしたね。(^-^;